政策委員会・北和支部合同9月例会
 北和支部9月例会は、政策委員会と合同で開催されました。岡田先生は「地域経済学」をご専門とされ、地域経済学について「世界の株価変動の影響とか日本経済をどうするかを考えるのが経済学と考えている人が大多数ですが、日本や世界の経済を作っているそもそもの現場は、皆さんが働いている地域です。経済活動の99%は地域の企業。そこに元気があって初めて人々の生活が守られます」という説明から始まりました。日常的にマスコミから入るニュースや情報は、世界や日本全体の事柄が多いため、あたかも世界の動向によって私たちの生活が作られるように錯覚しがちですが、人間の生活の場の最小単位である地域からものを見ることが重要です。そうした地域の目線=アリの眼で見ることができるのは、生活者であり働き手である中小企業と自治体です、と強調されました。
 過度の東京一極集中や、「地方消滅」論を背景にして、地方に住むことが非効率と責められかねない風潮です。しかし地方分権化が進み、権限と責任が国から自治体へ大きく移っているなかで、各地で住民と「産官学金労言」の連携による地域の活性化が実現しています。地域活性化の要となるのは「地域内の経済循環」です。公共投資のような1回きりではない「地域内再投資力」を高めることは、地域に仕事と所得、雇用を生んで生活の維持拡大を実現するだけでなく、景観や街並み、また1次産業を通じては自然環境の再生産・保全にもつながります。
 このような地域経済の経済主体が自分たちで地域のあり方を考え、方策を決定していく上では「中小企業振興基本条例」が大きな役割を果たします。中小企業が地域経済・地域社会の担い手であることを明確に位置づけ、その上で事業者、住民、行政、研究者が一堂に会して議論をする「産業振興会議」、地域企業の状況を正確に把握する「実態調査」などを進めることで、地域の特性を活かし持続的な地域振興が実現します。そして地域社会の担い手として、地域経済の主体として中小企業・小規模事業者が果たす役割は極めて大きく、会社づくりと地域づくりをつなげて取り組んでいくことが重要ですと結ばれました。(奈良同友会事務局 山崎 聖子)

中和支部9月1泊研修会案内
 中和支部では夏に親睦を兼ねた宿泊研修を行うのが恒例となっています。今年は1月29日の新春県例会でご報告いただいた、富山同友会の三楽園グループ代表取締役社長 坂井彦就氏に改めてお話を伺うため、9月5日~6日の1泊2日で北陸を訪れました。
 秋晴れの9月5日、近鉄榛原駅に集合した11人の会員と事務局1人、現地集合1人で総勢13名の旅となりました。バスは松塚博司支部長の尽力で松塚建設㈱さんからお借りして、運転は例会委員長の大橋 篤氏(㈱中部トータルサービス)に担当していただきました。
 最初に向かったのは福井県。途中、同友会会員の豆腐料理店で精進料理を堪能したのち、辿りついたのが、奈良県桜井市の平等寺住職、丸子孝法師が副監院を務めておられる曹洞宗の大本山永平寺です。平等寺本堂の再建以来、松塚建設㈱との縁が深く、副監院自らご案内をしていただいたうえ、講話もしていただきました。生い立ちから帰依への経緯、奈良とのかかわり、心の持ち方と多岐にわたるもので、平等寺の再建にあたっては、目標を持ち実現に向けて努力を続けることで、周りの理解と協力が生まれたと、感謝をもって話されました。
 永平寺を後にして、三楽園に着いたのは午後6時。美容と健康がテーマの、富山の旬の素材を使った夕食を満喫し、翌6日、坂井氏にお話を伺うことができました。従業員が定着しないなどの問題に悩まれていたとき、同友会に誘われ、経営者の姿勢を学ばれた坂井氏は 共同求人活動に出会い、社員を採用することで労働環境の改善を図られ、現在も取り組まれています。また、ターゲットを絞った新たなサービスを展開し、地域全体を底上げするための試みも続々進行中です。坂井氏の行動力と覚悟を改めて知り、我々も襟を正すことができた時間でした。
三楽園玄関前での記念写真の後、再会を約束して降りだした雨の中、帰途につきます。 途中、雨の郡上八幡の風情を楽しみ、午後5時に近鉄榛原駅に無事到着して、研修は終了しました。御世話になった皆さまに、感謝の意を表して旅の報告とします。
(タコーン社労研 門元 隆臣)

女性部会 キラキラ輝く9月訪問例会
 ロールケーキのお店「パティスリー ママロール」を起業して6年目となる山本氏は、まず自身の起業までの数年間を振り返った。習い事として通い始めたケーキ作りが高じ、児童館で生徒を集めてケーキ作りの講師として活動を始めたことが、職業としてケーキ作りに取り組み始めたきっかけとなる。講師としての活動の中で様々な人と出会い、自分の好きなことを通して誰かに貢献したい強い思いに駆られる。その思いの延長上で、「世の中の母親が子供のおやつを選ぶときに安心して食べられるもの」を販売したいと、3年の修行を経て開業に踏み切る。
もともと自称「人についていくタイプ」である山本氏は、従業員を雇用し4名体制でお店をスタートさせ、「絶対成功させたい」という強い思いを持ちながら、販路も果敢に開拓していった。さらに同友会入会後、経営理念も作り少しずつお店を軌道にのせていった。
ところが昨年7月、2ヶ月間で3人のスタッフが相次いで辞め、山本氏自身の身にも健康アクシデントが降りかかり、一時は廃業も考えるほど、お店もプライベートもどん底に突き落とされるような事態が勃発した。このような状況であっても山本氏は、自分を取り巻く周囲の人たちに自分の状況を語り、アドバイスを求めて自己を客観視しながら、経営者としてスタッフとの向き合い方に大きな誤りがある自分に気付いていった。また自分の体との付き合い方にも大きな修正を迫られた。
これまでの山本氏は、経営理念に「お客様」だけを掲げ、働くスタッフのことを意識した理念でもなく、スタッフを「ただお店の業務分担するヒト」でしか見ていなかったという。この出来事を機に経営理念を改正し、新たに採用したスタッフも含めた「すべての方への感謝をママロールにこめて、やすらぎと喜びをお届けします」という理念に改めた。さらに就業規則を整備しスタッフが居心地のいい空間作りに注力した。スタッフに対する自身の意識変革はスタッフに大きな変容をもたらした。こちらから言わなくても「このお店のために」という思いをもって自律的に仕事をこなしてくれるようになった。大きな試練を乗り越えた山本氏は、最後に「今後福祉に対して何らかの取り組みが出来ないか」という大きな抱負も語った。 
(㈱ダイワマネジメント 片岡 佳永)

会員オリエンテーション
 昨年7月以降に入会された新会員さんを対象とした会員オリエンテーションが開催されました。「経営とは、そして経営者とは」「企業の未来をつくるのが経営者の仕事」という同友会の学びの核が報告されたのち、企業の未来をつくるための第一歩として、”ビジョンシート”を用いて各自が経営者としての思いや自社の強みや特徴、3年後の自社イメージを深めました。それをもとに行ったグループ討論では、新旧にかかわりなくそれぞれに新たな課題の発見や経営者としての気づきが得られました。
 今回の会員オリエンテーションは昨年度までとは趣向を変え、1部・2部構成で、39名が参加して開催されました。1部は大和郡山市市民交流館にて例会形式で開催し、今村住設㈱・代表取締役の野村佳之氏から「経営者が本来すべきこととは」「同友会が目指す学びとは」について、新会員さんへの説明がありました。企業の未来は今の延長線上にあるわけではなく、目的を持った行動によって形成されること、そのために経営者がすべきことは「顧客を創造し続けるためのマーケティングとイノベーション」、そして会社の座標軸として「経営指針を作成して社員と共有することです」と、その大切さを訴えられました。その後、新会員さんには「ビジョンシート」への記入をしていただき、自社の強み、目指す姿について考えていただきました。シートを基にグループ討論を行い、既存会員のアドバイスも受けながら深めることで、同友会の学びに近づいていただく有意義な機会となりました。既存会員からも「自分はできていると思っていたが、やれていなかったことに気づいた」という感想が聞かれるなど、経営課題を明確にする中では会歴の差なく気づきがある取組みとなりました。
 そして第2部の懇親会は、親睦を深める時間となりました。役員からは「同友会は自分から学びに行かないと、待っていては何も得られない会。会費を生かすも無駄にするのも自分次第です」という新会員さんへのメッセージも贈られました。ぜひ、新会員さんには、オリエンテーションでの学びを、今後につなげていただければと思います。(奈良同友会事務局 深谷 広人)

第43回青年経営者全国交流会
9月10~11日に山梨で開催された第43回青年経営者全国交流会に、奈良同友会から貸し切りバスを手配して総勢26名で参加しました。
第10分科会では奈良同友会会員の㈲アーキ・クラフト・代表取締役 倉原 猛氏(会員登録は㈱クラハラ)が報告しました。
二日目の全体会は、分科会報告に続き、中小企業家同友会全国協議会顧問の田山謙堂氏(㈱千代田エネルギー・相談役)の特別報告と㈱フレアス・代表取締役 澤登 拓氏による記念講演が行われました。田山氏の報告では、「中小企業における労使関係の見解(労使見解)」が生み出された歴史が語られ、「労使見解は同友会の誇りと財産、そのような経営者の知恵と蓄積の歴史に学び、さらにその運動を担っていって頂きたい」と、熱く学び合う青年経営者への提起がなされました。
往復の車内では、青年部会の各委員会が準備した企画や分科会の報告発表が行なわれました。参加者全員で学びの時間を共有した、非常に濃密な全国行事となりました。
  (奈良同友会事務局 寺田 知子)

障害者問題委員会9月勉強会
 奈良同友会副代表理事の川端 章代氏が「障害者問題委員会の活動から広がるよい会社づくりを目指して~共に育ち合う社会を目指すことは、共に育ち合う社風で地域から愛される企業づくり」をテーマに報告されました。
 冒頭、同友会の3つの目的、自主・民主・連帯の精神の説明のあと、「人間一人ひとりの生命に軽重は無い」ことから障害者問題が重要なことであること、また社会からの信頼を得るには日々の小さな信用の積み重ねが大事であることを、ご自身の経営の苦労話や経営実感としてお話いただきました。
 そして、これからの奈良同友会の障害者問題委員会に期待されることとして、次の3点をあげられました。
①良好な労使関係により、人を生かす経営を目指す。
②小中高の学校との関係を含め教育、特に道徳面で「学ぶこと、生きること、働くこと」の3つを繋ぐ努力をしていく。
③障害者も健常者も変わらない、人間的に対等・平等である(個人の個性の中に障害という一つがあるに過ぎないこと)、その個性をしっかり捉えて大きく育て(その過程の中で見える化を進め)会社に利益が生まれる仕組づくりをしていくこと。
 そのような障害者問題委員会の活動が、奈良県全体に同友会運動を推し進め、奈良同友会の発展にもつながっていくことが感じられたご報告でした。 (一般社団法人eight 藤本 貴久)

2015年9月ブロック会一覧
所属に関係なく、どちらにでもご参加いただけます。